nafuda

サグラダ・ファミリア
トカゲ
初サッカー観戦
黙祷中

Travel スペイン旅行記8

バルセロナ

最後に訪れた街はバルセロナだ。何年か前にオリンピックをしたあの街。スペイン第二の都市。

この街に到着したのはちょうど昼時だった。例のごとくツアーのみんなでレストランへ行って食べることになっていた。レストランに入り席について料理が出てくるのを待っていた。向かいの席に前回書いたあのICUの女の子が座っていた。

隣に座っていたいとこがそのとなりに座っていた神戸大の4人組と話していて、その4人がその日の夜にサッカーの試合を見に行くというのを聞いて、「俺たちもいっしょに行きたいです!」と言い出した。
やはりそうきたか・・・ その試合を観に行くにはかなりの手間と金が必要だった。その試合はスペインの国王杯であるコパデルレイの決勝戦、レアル・マドリード VS レアル・サラゴサ という非常に重要な試合だったからだ。チケットはそうそう簡単に手に入るものではなかった。おそらくダフ屋から買わねばならなかっただろう。値段もどれくらいになるかわからない。その四人組は2人ずつ2組に分かれて、1組は昼飯後にあるツアーから抜けてチケットを買いに行く、もう片方の組はホテルのでチェックインしなければならないのでツアーに残る、と予定していた。いとこはすでにチケットを前者の組と一緒に買いに行く気満々だったので「チケットが80ユーロまでなら行こう。じゃあまかせたで。」と言っておいた。何しろ決勝戦だ。どれだけの値段をふっかけてくるかわからん。あとから気づいたが、僕はチケットを買いに行く手間をかけずにチケットを手に入れることができ、ツアー観光にも参加でき、しかも例の女の子とランチの間に楽しい会話ができたという、実においしいとこばかり頂ました。(いとこには苦労を全部おしつけて悪かったと思ってます。)

ツアー観光ではまずサグラダ・ファミリアという超巨大な未完成の教会に行った。完成するのにあと何百年ほどかかるらしい。よくやる・・・ 日本人の建築家もかかわっていたはずだ。ネスカフェのコマーシャルに出てたことがあった。塔の上に上ることができるらしかったが翌日に自由散策できたのでそのとき上ろうと思って上らなかった。

次にバルセロナの内陸側の丘の上にあるグエル公園に行った。ここもサグラダ・ファミリアの設計者であるガウディの設計であるらしい。建築ってのはよくわからんのでなんとも言えないが、実に奇妙奇天烈な公園だった。建物はヘンゼルとグレーテルのお菓子の家のようだし、変なトカゲの置物があるし。現地のガイドが言うには自然をモチーフにしているとか。ぜんっぜんわかんね。

ホテルに向かってチェックインを終えたあとすぐに神戸大の残りの1組と一緒に、チケット組と合流するため試合会場のオリンピックスタジアムがある丘の上までタクシーに乗っていった。ちょっと迷ってようやく合流できた。チケットは85ユーロで買えていた。初めは120という高値をふっかけられたが、がんばって値切ったらしい。まだ許容範囲だ。よかったよかった。
スタジアムの周りに人が集結し始めた。マドリード、サラゴサの両都市からわざわざ来ているようだった。試合が楽しみだという気持ちより、ファン同士のいざこざに巻き込まれはしないかとビビりまくっていた。
席は神戸大の連中とははなればなれになってしまった。スタジアムに入り席を探したが、どこかわからない。その辺の人に聞いてみた。もちろん言葉はわからないが、チケットを指差して席を探しているようなそぶりを見せると親切に教えてくれた。(席はぜんぜん違っていたが)。ウソの情報だったけど、僕らの質問を聞いてくれて答えてくれたことに感動した。ようやく席を見つけてしばらく待つ。寒くなってきた。試合開始は9時頃からだったし、まだ3月半ばだったので寒い。だんだん席が埋まってきた。僕らはマドリード側の席だったので、周りには白と紫の色が入ったマフラーや旗を持った人たちが多かった。僕は同じく白と紫の線が入ったかんぽの宿のタオルを持っていたので、それを振り回してやろうと思いついた。
そんなころ、選手が入ってきて、練習を始めた。ジダンやベッカム、フィーゴ、ラウールなど僕でも知ってる選手たちだ。横にいるいとこはめちゃめちゃ嬉しそうにはしゃいでいる。練習が終わり、先発選手の名前が呼ばれていく。敵側の選手の名前がよばれるとブーイング。11人全員分毎回ブーイング。(相手側のスタンドではもちろん大歓声)。その後、列車テロの犠牲者への黙祷があった。僕は祈らないで、写真を撮ってたけど。
試合が始まった。観客はなんか応援歌みたいなのを歌っていたが、わけわからんので黙って観ているしかなかった。こちらの選手がファウルされると、前の席をガンガン蹴る観客がいた。怖いよォ〜!暴れだしたりしないやろーな・・・ とめっちゃビビりながら観戦を続けた。観客たちは、試合の様子によって似たようなことをする。シュートをはずすと、みんな額に掌をあてて

「ウィィィイイーーーッ!!」

と低い声で叫ぶのだ。
真似して同じように叫んでみると、地元の文化をまた一つ学べた、と嬉しく思えた。

試合は互いに退場者も出しながら延長戦までもつれ3対2でサラゴサが勝った。
勝ったサラゴサは2人も退場者を出していたが、レアル・マドリードよりガッツがあるように思えた。試合中、歩いている選手なんかいなかったし、得点に貪欲だったように思う。試合が終わる直前にマドリード側のサポーターはほとんど帰ってしまっていた。
もうすでに12時近くなっていた。腹ペコだったが店なんて開いているわけが無くホテルへ歩いて帰りすぐ寝た。

サグラダ・ファミリアの上から
翌日は普通に観光とショッピングを楽しんだ。観光といってもガウディにゆかりのある場所である「グエル邸」、カサ・ミラ、サグラダ・ファミリアくらいしか観ていないが。
お土産らしいお土産を買っていなかったので、土産屋めぐりをしていた。土産屋は主に旧市街の周辺に多く存在している。いとこがサッカーのユニフォームがほしいというので、それらしきものが売っている店に何軒か入った。この中にはアラブ人と思しき店員がいる店がよくある。そういう店は平気で人をだまそうとする。商品を指差して「How much ?」と聞くと、その商品を手に取り袋に入れようとするのだ。買わねっつーのに! ある店では値段を聞いてもわからないフリをするしすぐ買わそうとするので無視して店を出ようとすると、腕をつかんで放そうとしなかったりもした。無理やり引き離したが、ほんと頭にくる連中だ。 またある店ではユニフォームは35ユーロくらいに書いてあったのに、バルセロナのチームのであれば15ユーロにするとか言ってる店もあった。わけわからん・・・
こいつら・・・なんも信用できねェ!!
夕方になると旧市街は気味の悪い感じになってきた。治安も非常に悪いらしい。怖くなってホテルがある新市街へ戻った。しかし困ったことに新市街ではメシ屋は多くない。結局見つけたファミレスに入った。最後の晩飯だが、メニュー見てもわからんので適当にわかるものを選んで注文した。カスティーリャというジャガイモが入ったオムレツ、とサンドウィッチ、ハモンなんとか(ハムのことだろうと思って注文)とコーラ(コーラは万国共通なので必ず通じる)。店員がなんか不可解そうな表情を浮かべている。とにかくそれで!と強く注文した。しばらく待っていると「ハモン」が来た。サイコロ状の形状をしている。食べてみるとメチャメチャ塩辛い。ただのサラミじゃんか!またしばらく待っていると、カスティーリャがパンにサンドされて出てきた。

なんでやねん!!!

思わずめっちゃつっこんでしまった。さすがにあきれた。サンドイッチが通じないとは。しかたがないのでそれをむしゃむしゃ食べる。勘定を頼むと厨房の奥でなんかみんなで相談し始めた。おいおい、特別料金とられるんちゃうか?と思っていると4ユーロくらいだった。まぁよく考えると原材料はそんなに高いものを使ってるわけでもなかったし、妥当な値段だった。あぁ、最後の晩飯もたいしたものじゃなかったよ。

その翌日、帰路について日本へ帰っていった。
まぁいろいろあったけどけっこう楽しい旅行でした。テロとか危険なこともあったけど、そうそう体験できることじゃあないし、世界最高峰のサッカーの試合も見れたし。心残りは闘牛が見れなかったことと、カンカンに晴れた地中海が見れなかったこと。いつか夏に行かなきゃいかんな。

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